PRESSRELEASE プレスリリース
■軽量・フレキシブル太陽電池の国内市場 449億円(4.9倍)
2030年度頃からフィルム型ペロブスカイト太陽電池や有機薄膜太陽電池の市場が本格化
総合マーケティングビジネスの株式会社富士経済(東京都中央区日本橋 社長 菊地 弘幸 03-3241-3470)は、2025年度中に社会実装が期待されるペロブスカイト太陽電池のうちフィルム型ペロブスカイト太陽電池や、すでに商用化されている軽量型結晶シリコン、有機薄膜といった軽量・フレキシブル性を備えた太陽電池の国内市場を調査した。その結果を「フィルム型ペロブスカイト太陽電池をはじめとする軽量・フレキシブル太陽電池の開発動向と市場の将来展望」にまとめた。
この調査では、フィルム型ペロブスカイト太陽電池、軽量型結晶シリコン太陽電池、有機薄膜太陽電池市場の現状を捉え、将来を展望した。
◆調査結果の概要
■軽量・フレキシブル太陽電池の国内市場

軽量型結晶シリコン太陽電池は商用化が先行しており、建物に後付けするBAPVとして産業施設や住宅の屋根への設置が多くみられる。2025年度の市場は139億円が見込まれる。
従来の結晶シリコン太陽電池では設置不可能な耐荷重性能が低い既存施設への出荷を中心に、中長期的にもBAPV向けが大半を占めると予想される。一方、自動車や移動体への応用製品を開発する企業もあり、試作・実証が進めば、2035年度頃には市場拡大に繋がると予想される。
フィルム型ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ折り曲げられる製品が多く、柔軟な設置が可能なことなどが優位点である。現状は、大学発ベンチャーやケミカル系メーカーなどを中心に参入が増加しているが、試験的な少量生産やサンプル出荷にとどまる。
2030年度前後に建物の屋根や壁面、窓、電気自動車のルーフなどへ搭載を目指す研究・開発が進められており、2030年度頃に市場が本格化するとみられる。2030年度以降は、性能向上と量産技術の確立を両立することが求められるが、印刷技術を応用したロールtoロール方式などの量産手法が整うことで長期的には市場が大きく拡大すると予想される。2040年度は、BAPVが全体の用途の5割強程度を占める予測だが、垂直設置型やソーラーカーポートなど様々な用途も想定される。
有機薄膜太陽電池は、軽量・薄膜・フレキシブルという特性に加え、吸収波長を適切にコントロールすることで様々な色のデバイスを生産できるなどの優位性がある。現在は、屋内向けの製品で一部商用事例がある。
鉛など有機物質を含まない有機材料で生産されるため、モジュールが破損した際の安全性から、BAPVに加え、耕作とともに農地で発電を行う営農型を中心に2030年度頃から市場が本格化するとみられる。
長期的には、BAPVや建材一体型であるBIPV、営農型などの用途が市場拡大をけん引すると予想される。
◆調査対象
・フィルム型ペロブスカイト太陽電池・軽量型結晶シリコン太陽電池
・有機薄膜太陽電池
